翻訳家・柴田元幸さんが責任編集を務め、全ページフルカラーのビジュアル豊かな文芸誌「MONKEY」。国内外の書き手、描き手による毎号創作の実験室のような誌面、第32号の特集は「いきものたち」です。じっとこちらを見つめる赤い猿が表紙の本号。カラフルな色彩、思わず指でなぞってみたくなる筆致の生命の自由みなぎる生き物の絵はミロコマチコさんのアートワークによるもの。ずっと”動物特集”をしたいと思っていた柴田さんの”いきものたち”の特集。前半は動物を”飼った”経験を元による読み物、後半は”動物"を捉えた文学作品、そしてジョン・アーヴィング「ガープの世界」に登場する主人公の書いた小説内小説「ペンション・グリルパルツァー」や動物が主要なキャラクターとなる名作案内を掲載したカラフルな1冊。
さて、気になる詳細は以下目次をご参照あれ。

■目次

猿のあいさつ・柴田元幸

ミロコマチコ
伊藤比呂美『ヒルディスヴィーニたち』
絵―植田陽貴

ケヴィン・ブロックマイヤー『祝福をもたらす内なる動物』
- 小説における非 - 人間生物の存在意義について -

動物が主要なキャラクターとなっている名作 50 訳一柴田元幸　絵一秦直也

いきものが登場する名作 50 選一柴田元幸　絵一秦直也

ステファニー・ヴォーン『犬の天国』
訳ー岸本佐知子　絵―濱愛子

小山田浩子『観察のしかた』
絵―nakaban

ジョン・アーヴィング『ペンション・グリルパルツァー』
訳―柴田元幸

R・L・スティーヴンソン『立派な訪問者』
訳ー柴田元幸

長場雄『SATURDAY IN THE PARK』

フィリップ・K・ディック『プリザビング・マシン』
訳―柴田元幸　絵ー小林紗織

セナー・アーマド『狼たち』
訳ー柴田元幸　絵―小林エリカ

インタビュー・ジョン・クラッセン『闇がそこにあるという実感』
聞き手ー柴田元幸

坂口恭平『手紙』

■連載
ブレイディみかこ
　 古川日出男
川上弘美
岸本佐知子
Cover Artwork by mirocomachiko
-スイッチ・パブリッシングより

ちなみに次号のテーマは”ホラー”だそう。（原口）