暮らしの中にある47の日本。都道府県をひとつずつ取材する、旅と風土の雑誌「ジャパングラフ」。郷土の風景を切り取った美しい写真と、実地取材に基づくテキスト。森善之をはじめとするフリーランスカメラマンのユニット「七雲」が写真と文を手がけた、確かな人気を誇る雑誌です。

「僕たちの祖先はこの場所で、それぞれの土地に見合ったいろいろな暮らしを育み手渡してくれた」

7号目となる今号では「沖縄」を旅します。遺跡の一つでもあり地域住民の信仰の対象にもなっている山「伊江島タッチュー」、日本最南端の友人島「波照島」に暮らす人々と神さまやご先祖さまとのつながり、石垣島・八重山の民謡「とぅばらーま」、石垣島川平の集落だけに残り、村人によって厳粛に伝承されている祭祀とその来訪神「マユンガナシ」、纏った姿で村を練り歩き、あらゆる人や物に泥を塗りつける宮古島の奇祭「パーントゥ」、そして沖縄戦を当時様々な年齢で経験した人々の声。
これからの暮らしを考えるために、日本の各地に息づく地方の暮らしをあらためて見つめなおす、ジャパングラフ既刊誌イチのボリュームを誇る一冊。（藤林）