暮らしの中にある47の日本。都道府県をひとつずつ取材する、旅と風土の雑誌「ジャパングラフ」。郷土の風景を切り取った美しい写真と、実地取材に基づくテキスト。森善之をはじめとするフリーランスカメラマンのユニット「七雲」が写真と文を手がけた、確かな人気を誇る雑誌です。

「僕たちの祖先はこの場所で、それぞれの土地に見合ったいろいろな暮らしを育み手渡してくれた」

2号目となる今号では「岩手」を旅します。厳しくも美しい冬の日の遠野、アイヌ語の語源を持つ集落「タイマグラ」、生活と遊びの中から生まれ、形を変えながら歌い継がれてきたわらべうた、ほとんどが山林に占められた町で息づく「うれいら通り商店街」。岩手を故郷とする宮沢賢治、石川啄木の詩を引用しつつ紹介します。
これからの暮らしを考えるために、日本の各地に息づく地方の暮らしをあらためて見つめなおす一冊。（藤林）