季節ごとに自宅の周りで出会う虫たちを捕り、実際に飼育しながら観察を重ね描かれる、精緻な虫たちの絵。子供の頃から虫の絵を描いていたという著者・桃山鈴子さんの偏愛ぶりが存分に伝わる作品集です。生物の授業の際に顕微鏡で覗きながら描いた観察のスケッチがその原点だと語ります。
特に桃山さんがモチーフとして力をいれているのは、イモムシ。円柱形の体をぐるりと包む模様を展開図として一枚の絵に描き出します。人間の想像を超える、虫や動植物、自然の模様やデザインの美しさを表現した一冊。古い博物画を思わせるような風合いに、生き物が好きな方は惹かれることでしょう。前作に続く2冊目の作品集。著者サイン入り。