チッポケ・マチアスは大変な機関車好き。ある日ちいさな白い機関車を完成させますが、そのあまりの可愛らしさに工場長に取り上げられてしまいました。がっかりして町を出たマチアスのあとを追って、ちいさな機関車のふしぎな旅がはじまります。
美しさと奇妙さをあわせもつ絵は、ビネッテ・シュレーダーによるもの。彼女はドイツのハンブルグに生まれ、デザイン関係の学校に学びました。その後しばらくは写真家として生計を立てながら、好きな絵本を描き続けたといいます。
本書は、彼女の夫である法律家のペーター・ニクルとの共作。すみずみまで繊細に描き込まれた幻想的な絵と深みのある色で、不思議な旅へと誘います。