「ユリイカ増刊 総特集稲垣足穂」(2006年・青土社刊)に収載された「新発見作品10篇」は足穂ファンを驚喜させましたが、本書『足穂拾遺物語』はそれを上回る内容!編者、校訂者、書容設計者、資料提供者ら稲垣足穂研究ニューウェイヴの総力を結集した究極のタルホ本がこのたび青土社から刊行されました。本書では新発見文章101篇と存疑作2篇を集成し、400字詰めで約700枚というおどろくべき解題・校異を付しています。これまで著書・選集・全集に一度も収録されたことがなく、それらの「作品年譜」「初出一覧」「解題」などで言及されたこともなかった文章を集めた、「稲垣足穂全集」(全13巻、筑摩書房の2000-01年)の拾遺篇ともいえる一巻。古いスペードのトランプカードがデザインされた瀟洒な表紙カバーも本書の大きな魅力です。書容設計=羽良多平吉
著者 稲垣足穂 / 編者 高橋信行 / 校訂+編集協力 高橋孝次 / 序文 萩原幸子 / 解題高橋信行・高橋孝次・小野高裕・大崎啓造・金光寛峯 / 書容設計 羽良多平吉 / 四六判 / 456ページ / ハードカバー / 青土社 / 2008年3月21日 第一刷発行