「マリアは貧乏なブリア・サヴァランである」−50を過ぎて「書くべきして書き始めた人」マリアこと森茉莉の、食にまつわる珠玉のエッセイ・アンソロジーです。贅沢な精神とつましい現実とがないまぜになったおかしみ溢れる文章は、好きなものは好き、嫌いなものは嫌い!なマリアと同族の乙女たちの心を捉えて離すことはありません。紅茶を冷やす氷から幼い頃の薔薇園へ、トマトとハムの朝食からビートルズへ…際限なくそれていく記憶の横道を楽しみながら、彼女にしか醸しだせない美意識の世界を感じる贅沢。つまり、このアンソロジーは「食」を通して「森茉莉」というひとつの美のジャンルを堪能する手助けをしてくれるわけです。森茉莉初心者にはおすすめの一冊。
商品情報 |
著者 | 森茉莉 |
出版社 | ちくま文庫 |
サイズ | 105mm x 150mm |
その他 | 238P / ソフトカバー |