主婦向け雑誌を発行していた出版社の多くが、実用的な献立を百科事典のように紹介する料理書を多く出していた昭和。こちらは児童向け版元として知られるひかりのくにからのシリーズです。掲載されたレシピは一冊につき50〜70ほど。見開きに１レシピとしてレイアウトも見やすく、フルカラーの写真も昭和の陰影を色濃く残して魅力です。昭和の料理書の面影を継承したこのシリーズ。真四角に近い判型、独特のスタイリング、どれをとっても料理書ファンには響くものが多いのではないでしょうか。もちろん実用書としても参考になる点も多数。監修は辻勲。こちらは「西洋料理」「日本料理」「魚料理」「野菜料理」の４冊をセットで。異国の香り高い数々の西洋料理、馴染み深い日本料理、ほか魚料理、野菜料理と食卓の基礎が並び、ベーシックな中に様々な発見があって興味は尽きません。いずれもビニールカバーつき。経年によるカバーのくすみやヨレなどは見られますが、おおむね古書として標準的な状態です。