「暮しの手帖」がまだ「美しい暮しの手帖」というタイトルで出されていた創刊号〜10号を揃いでお届けします。戦後の暮しをどう生きてゆくか、特に女性の生活において。そのひとつの指標となるべく産声をあげた雑誌の創成期の頃、その姿にしっかりと触れられる貴重なセット。発行は暮しの手帖社の前身となる「衣装研究所」となっており、いずれも花森安治による表紙デザインの素晴らしさが堪能できます。なおこちらのセットは専用の「合本用秩」入りとなります。創刊からある程度経った頃にそれ以前の号はもう増刷しないと決め、バックナンバーの保存用として当時100円で売り出されたという布張りのしっかりとした秩。この書物専用のケースが古びた雑誌を大切に守ってきました。どうぞその時代の香りもともにお楽しみください。10号までは10冊セット専用の秩となります。
*本誌には、やはり経年相応のシミ・変色などのイタミが見られます。特に創刊号は背の部分の剥がれが顕著で糊部分が露出しています。開いて楽しむことはまだまだできるかと思いますが、お取り扱いには十分ご注意ください。それ以降の号も多くはシミくすみは見られますが、比較的綴じはしっかりしております。秩自体もしっかりとはしていますが、中面のくすみ、シミがございましてもどうぞご理解くださいませ。以上をご了解の上、ご注文頂きますようお願いいたします。
<内容の一部>
創刊号:花森安治「シンメトリイでないデザイン」、小堀杏奴「女のくらし」、中原淳一「眞の美しさ」ほか
2号:内田誠「ホツト・ドツグ」、今和次郎「カマド道樂」、平塚らいてう「陰陽の調和」ほか
3号:幸田文「れんず」、高見順「病床詩集」、鏑木_方「ふだん着」ほか
4号:岸田國士「生活の美しさについて」、室生犀星「器具」、杉村春子「鏡臺」ほか
5号:森於菟「長衫と竹椅子」、村岡花子「母と子の書齋」、柳宗悦「生活と美」ほか
6号:中村汀女「朝掃除」、水谷八重子「古くて新しい着もの」、圓地文子「和服今昔」ほか
7号:中村メイコ「ママへのお手紙」、猪熊源一郎「樂しく暮らす法」、廣津和郎「熱海生活」ほか
8号:瀧澤敬一「カッフェー・オーレ オーリ」、吉井勇「日本の花」、片山廣子「季節の變るごとに」ほか
9号:武者小路實篤「仲よき事」、三島由紀夫「虚榮について」、桑村洋子「女の日記」ほか
10号:新村出「雪後庵と月」、深尾須磨子「私のゆめ」、小林一三「洋風住宅の失敗」ほか