雲を表現した横長の鉢。手の動きに合わせて形作ったそうで、まさに雲が湧くようにできた自由で伸びやかなラインです。半分ほど粒子の粗い土を混ぜ、土の素朴な表情が出ています。内側には釉薬を施し、器として扱いやすいように。

鈴木隆
京都府北部、綾部市で作陶。器のほか、オブジェ、コラージュ、絵画など幅広く製作されています。展示のテーマである「雲」は普遍的なモチーフでありながら、鈴木さんの作る時の指の動き、多様な方法で表現される表面の質感、粉引きの淡い揺らぎのような白がぴたりとはまるものでした。ありそうでない陶の雲。壁やテーブルに置いたときの存在感をお楽しみください。