「珪藻」とは、ガラスでできた殻をもつ藻。
海や川で採取することができるのですが、その大きさは1mmの10分の1前後と非常にちいさく、顕微鏡を使ってやっと観察できる微生物です。
本書は「珪藻アート」の作家・奥修さんによる、珪藻の世界を小学生から大人まで、わかりやすくまとめた1冊。ページいっぱいに広がる煌めく模様は、まつ毛や針先などで自作した道具を操りうまれたもの。指先のごく少しの震えにも注意が必要なため、徹底した私生活を送る奥修さん。肉眼ではとても見ることのできない魅力的な世界詰まった美しい本です。
初出は2020年・福音館書店刊行の月刊誌「たくさんのふしぎ」。こちらはのちに「傑作選」として単行本化したものです。(原口)