最近、少し前にシェアハウスで一緒に暮らしていた4歳の子どもに「家族ってなんですか?」と聞く機会があった。
「家族って…」と数秒考えて「みんなで大好き!」と答えてくれた。
血縁家族とは必ずしも良好な関係性を持っているとは限らないが、
(結婚してもしなくても)好きな人と、自分の思う「家族」になれればいい。
家族とは、実はそれだけのシンプルなものなのだ。
(「わたしの「家族」を描くための思考実験」より)
香港生まれ、映像作品やレクチャーパフォーマンスの制作を通し「家族」の定義を捉え直すジョイス・ラム氏による一冊。本書は、あり得る家族のかたち / 家族の定義を想像するためのエクササイズブックとして制作されました。時代や国、その土地によって異なる「家族」がつくられるまでの過程、守らなければならない法制。私たちがこれまで知らなかった、意識が届くことの少なかった「家族」の在り方と形態。世界のどこかで実存する法律や制度から着想を得た、すべて「あなた」を主語に書き下ろされた指示と説明をおさめます。読み手にとって決して押し付けがましくない、自由で理想的な家族像を描くための思考実験を齎します。境界線のない月面・人間の皮膚を彷彿とさせる表紙の加工、個人のアイデンティティを証明し、本書を通しさまざまな国を行き交うことをイメージした「白いパスポート」のような造本も見事な一冊。限定500部。(韓)
商品情報 |
著者 | ジョイス・ラム |
編集 | 渡辺龍彦(遊と暇) |
サイズ | 88mm × 125mm |
その他 | 128P / モノクロ印刷 |