「この通りを過ぎ行く人間たちが、この窓を通して、
それぞれの人生の小さな一瞬、ほんのひとカケラを、私のカメラの前に披露していく。
写真に収める以前から、長方形に切り取られたその光景は、
一種の舞台演出のようでもある。」
(石川拓也「Photographer's Note」より)
ニューヨーク・グリニッジビレッジの街角に位置する、インド系アメリカ人・ラオ氏が営む一軒のニューススタンド。大人がひとり立てばたちまち隙間がなくなるその場所は、日々たくさんの人が行き来し、ある日は雑誌や新聞を求め、挨拶と雑談を交わす。
本書に収録されているのは、1996年から2001年の同時多発テロ、2004年と、移ろいゆく情景を写真家・石川拓也さんがニューススタンドの内側に立ち、一日も欠かさず撮り収めつづけた証言の記録。おなじ視点で捉えられてきた街並みの変化、行き交う断片的なドラマの連続はどこか一本の映画のようでもあります。巻末には翻訳家・柴田元幸さんによる解説と石川さんによるテキストも。(韓)
商品情報 |
写真 | 石川拓也 |
発行 | 合同会社 風 |
サイズ | 210mm × 297mm |
その他 | 184P / ダブルトーン |