丸みを帯びたその靴は、今までに見たことのない自由で大らかな型をしていた。
ニューヨークの大都市から自動車で4時間強。
開かれた農地に静かな風景、その中にぽつりと現れる小さな工場。
ニューヨーク州のフィンガー・レイクスと呼ばれる細長い湖群の中の、ケユーガ湖のほとりに佇む「オーロラ」という小さな村。
30年前、日本の大きなナイロン製の黒いバックいっぱいに詰め込み持ち帰られた「オーロラシューズ」。本書は日本の正規輸入販売店である「SUNSHINE+CLOUD」の代表・高須勇人さんと、友人のフォトグラファー・高橋ヨーコさんが、アメリカ西海岸、ロサンジェルス、モントレー、サンタクルーズ、サンフランシスコ、葉山と旅し、職人の素顔とストーリーに懐かしみ、新たな旅の記憶と共に綴ったリトルプレスです。
目まぐるしい世の中にあっても、大らかでどこまでもシンプルな手仕事「HAND CRAFTED IN USA」のテンポ、ビジュアル豊富に素朴で澄んだまざなし光る1冊に。
※日英併記
(原口)