「文学」ってなんだろう?、本は地図に似ている、言葉の本当の意味、海の向こうの出来事を知る…。
親しみやすくも硬派で美しい本を手がける出版社「夏葉社」の社主・島田潤一郎さんの読書日記のような単著が刊行です。
本書は高知新聞別刷り「K+(ケープラス)」に連載された寄稿文を選りすぐり、加筆・修正の後に書き下ろし3編を加えまとめたもの。
ジャンレスな書見49冊は、1冊につき1つの文章で構成され、言葉を拾うようにどこからでも読み進めることができます。
ひとり出版社として自身の原点である「さよならのあとで」、夏目漱石の弟子であり物理学者であった寺田寅彦の随筆集、早逝した将棋棋士・村山聖を主題としたノンフィクション「聖の青春」、水水しく描かれる果物が美しく読み継がれる絵本「くだもの」、全13巻からなるフランスの大長編小説「チボー家の人々」、谷川俊太郎さんと和田誠さんの手がけたユーモアいっぱいの絵本「これはのみのぴこ」、「妖怪ビジュアル大図鑑」、「中年の本棚」などなど、読書と日々を書き結ぶ1冊。
(原口)