ひとえに「本をつくる」といっても、そこには実にさまざまなプロセスが存在する。
そしてその一つひとつに幾通りものの選択肢があるなか、
なぜ、なにを誰に向けて、どのように届け伝えるものなのか。(中略)
多様化するその広がりをひとことであらわすとしたら、まさに「生態系」のようである。
(「はじめに」より)
人々の営み、言葉、写真、絵、音楽などさまざまな要素を紙という媒体に定着させ、重ねられ、束ねられた「本」というメディア。
大量生産・大量消費社会の在り方が問われ、資源削減への呼びかけと共に「電子書籍」への移行が推奨される中、作者の側面や生まれた作品や魅力をそのまま投影したような、残りつづけていく紙の出版物の存在が再び注視されるようになりました。本書では日本国内で、個人またはインディペンデントレーベルから刊行された出版物から、印刷・製本・デザインの面で独自性をもつ80タイトルを厳選。製本(綴じ方)の仕様ごとに章を分け、その制作のプロセスと仕様を豊富なビジュアルと共にじっくりと紹介しています。なぜ、このような時代に「紙の出版物(本)」をつくるのか。その現在形と背景を俯瞰する圧巻の一冊です。(韓)
商品情報 |
編集・執筆 | 西山萌・三條陽平(ORDINARY BOOKS) |
デザイン | 加納大輔 |
発行 | グラフィック社 |
サイズ | 182mm × 257mm |
その他 | 184P / 並製 |