レモンケーキ、にんじんケーキ、アップルシュトルーデルにかぼちゃのババロア。誕生日、一家団欒、なんでもない日。そんな日々の暮らしを彩ってくれるのは数々の手作りお菓子です。70〜80年代に活躍したお菓子作家の著者による家族のあたたかみと菓子作りの歓びに溢れたレシピ集。合間合間にはさまれたお菓子をテーマとする童話を見ても、著者がいかにお菓子作りを慈しんで大事にしてきたかが伝わるようです。レシピだけでなく、スタイリング、童話ページの構成、ノンブルの書体に至るまで昭和の料理書特有の優美で懐かしいデザイニングが随所に活きているのも魅力。お菓子作りという点だけでなく、古いレシピ本も愛してやまない人に。ちなみに、タイトルのタァータというのはお孫さんからの呼び名だそうです。家族とともに歩むお菓子の数々。ページのところどころに細かなシミあり、スピンの劣化もみられますが、概ね古書として標準的な状態です。