松本民芸家具の社長であり、民芸を伝える文筆家でもあった著者の三部作を1セットで。「木」「石」「金」の3つに分けてそれぞれに宿る用の美を、豊富な経験と多彩な知識で語った充実した内容。子どもの椅子に階段の手摺り、庚申像に石燈籠、親子三代の鋸に各国の鈴など、国や地域を問わないさまざまなモノの魅力を読者に真摯に伝えます。文章とモノクロの写真という、簡素ながらもエレガントなブックデザインは文化出版局ならでは。いずれも函入りで堅実な作りが美しく感じられます。
*発行当初から付属のパラフィン紙は劣化しており一部破れも見られますがあえてそのままにしてあります。この点ご了承ください。収蔵を示すラベルが後ろ見返しに貼られています。冒頭に赤い蔵書印あり。函にも褪色・変色が若干見られます。それ以外は本文もきれいで古書として標準的な状態です。