夜の森で動物たちの親子が眠ります。背景の印象的な青色はページをめくる度に深みを増していき、そこに白く浮かび上がる月は左から右へと少しずつ移動していきます。りすや鹿、かえるやきつねの親子の姿は、よく見ると前のページからリレーするように描かれており、暗い背景の中に動物たちの姿を見つける楽しさも感じることができます。各ページにふくろうがひっそりと登場していますが、ほかの動物たちと違って、目玉をまんまるにひらいているのがちょっとおかしい。
動物たちのオレンジ、背景の青、白い月。特色を用いた配色が大変美しい絵本です。訳者はミュージシャンのカヒミ カリィさん。しずかな しずかな よるのおと が、心地の良いリズムを連れて響きます。