京都に住み、「本」の周辺で働く四人によるリレー日記が小さな本になりました。参加したのは、左京区白川北山の本・立呑み・雑貨の店「ba hütte.」の清野 龍さん、小雑誌『アンパサンド』の発行でも存在感を示す出版社「灯光舎」代表の面高 悠さん、西陣の外れで4.5坪の本屋を営む「開風社 待賢ブックセンター」の鳥居貴彦さん、そして当店スタッフの涌上昌輝。当番制、一日300字までという制約のもとそれぞれにつづった「今日」を重ね繋いだ、2020年春の16日間と夏の29日間。労働や商いに励みながら、本を読み、街を歩き、ごはんを食べ、家族と過ごし、何かを思い、明日を迎える。それぞれにとっては「ふつう」で「あたりまえ」の日常と呟きを、同じ町に暮らす近くて遠い仲間と共有しながら過ごした日々の記録集。
活版印刷を採用したカバーデザインは当店よりもほど近い一乗寺のグラフィックデザイン工房「りてん堂」によるもの。2種の紙を使い分けるなど小さな冊子ながら造本にもこだわりが感じられる一冊です。