「たまにたちどまり ぐねぐねにごまかされ でろでろに沈みこみ ぽよぽよとわかりあい ざらざらをさわっては またすこしあるきます」
閉じた改札に怯え、エスカレーターの下りが難しい。
靄が生物になったような、印象的なイラスト。本の装画で作品を目にする機会も多い、注目のイラストレーター・三好愛さんによる初めてのエッセイ。「すいとん」にSF的近未来感を覚えた幼少期の回想など、独特の感性で綴られる数々のエピソードに思わず吹き出しながら、どこか懐かしい空気が立ち籠めた一冊です。一話ごとに描かれたイラストもあわせてお楽しみください。