キャロットラペ、ジャガイモのグラタン、牛頬肉の赤ワイン煮込み…。これら親しみやすいフランスの家庭料理を、ベストセラー『シングルライフ』でも知られるフランス文学者・海老坂武は、興味の赴くまま食いしん坊の本能のまま自己流にアレンジし、日々自宅のキッチンで楽しんでいます。この本は、その料理を教わりながらSUREのメンバーが自由に話に花を咲かす一風変わった料理本…と言ってよいのか、あいまに飛び出すサルトル、野球、世間、そして自身のことについての話題は、実に軽妙洒脱、縦横無尽。料理を軸として、海老坂武という一人の学者、その個人の歴史と大きな歴史を聞き取り、かつフランス料理の魅力や料理の楽しさも伝わる内容がユニーク。写真はモノクロ、レシピはシンプル、ほとんどが活字なのにもかかわらず、こんなに想像力を刺激し食べたい作りたいと思わせる料理本は珍しい。この版元らしく、すべてが会話体というのも他にはない魅力です。料理と学問と野球とおしゃべり。読めば何か一品絶対に作りたくなり、読書欲も刺激される一冊。
商品情報 |
著者 | 海老坂 武 |
出版社 | 編集グループSURE |
サイズ | 148mm x 188mm |
ページ数 | 176P |
その他 | ソフトカバー |