本屋にあるのは本だけではない。店主が本を通じて来てくれる人に伝えたいもので溢れている。
本を取り巻くあらゆる事柄が斜陽に足を踏み入れた世界にありながら、なお訪れる人にとって居心地の良い場所としてその街に存在し続ける本屋の役割。本屋をもっと楽しむポータルサイト「BOOKSHOP LOVER」を運営する和氣正幸さんが著者となり、規模は小さくとも個性的な店づくりを試みる全国の小書店を訪れ、紹介した一冊。
本屋らしからぬ外観で、店内に植物が立ち並んでいても、庭があっても、亀や猫が自由に歩いていても良い。新刊書店、古書店、場所も規模も方針もそれぞれ異なりながら、ここで紹介されたいずれの書店もどこか似た雰囲気を漂わせている。サラリーマン時代から書店巡りを自ら楽しみ、ついに生業とした著者だからこそ、ここ数年で何冊も刊行された書店ガイドと一線を画したまとまった内容に仕上げられています。本屋本に食傷気味のあなたにもおすすめの一冊です。表紙写真と取材記事にて、当店も丁寧にご紹介いただきました。