よちよち歩きの女の子がお母さんとお散歩にでかけます。階段を一歩一歩降り、通りをおずおずと進み、小さな歩を進める幼な子。その視線を通して読者も空を見、空気をかぎ、風を感じます。少しずつ外がわかり少しずつ世界が見えてくる、そんな一番最初の驚きと喜びを、ゾロトウのみずみずしい感性、デュボアザンの気品あるイラストレーションによって描き上げた美しい絵本。自分が生まれたこの世界をあらためて感じたい、そんな気持ちにさせられる魅力にも満ちています。ほしかわなつこさんによる美しい日本語で一語一語をお楽しみください。