サブカル誌の代表格「Quick Japan」の編集長を務めた北尾修一さんが退社後に立ち上げた出版社〈百万年書房〉。こちらは同社出版第一弾として刊行されたリトルプレスです。90年代の「Quick Japan」に掲載された北尾さん自身の取材記事と、表紙を飾る女優兼ライターの小西麗さんのエッセイが交互に編まれています。巻頭の一編「補聴器と黒人音楽」は、ブラックミュージックに傾倒し、夜な夜な米軍基地内のクラブに顔を出す聴覚障害者の女性を追ったルポ。冒頭から刺激的で危うさを孕んだ文章を堪能できます。90年代のハードなルポと、2018年現在の女子の日常。甘さと辛さがよく絡んだ一冊です。赤田祐一、バクシーシ山下協力。挿画、おたぐち。
〈百万年書店〉:その名の由来は京都大学の膝元「百万遍」から。名付け親は作家、森見登美彦。
商品情報 |
執筆・編集 | 北尾修一/小西麗 |
発行 | 百万年書店 |
サイズ | 210mm×150mm |
その他 | 80p/ソフトカバー |