わたしはスーザン、ある日浜辺で一頭のロバの子と出会い、一緒に住むことになりました、名前はベンジャミンとつけました…。ギリシャの島を舞台に、まだ3歳ほどの女の子がロバとたわむれる、ただそれだけなのに読む者の心を惹きつけてやまない美しいモノクロの写真絵本。むくむくとしたスーザンの顔、涼やかなロバの瞳、美しい村の風景など様々な要素があいまって、この上なく愛らしく、牧歌的で、嫌なことなどなにひとつ起こらないであろう奇跡のような世界を作り上げています。少女の小さなシルエット、楽しそうな微笑み、こぼす涙の一粒までが愛おしい。発表は60年代のドイツ。それから50年間世界中で愛され、当店でもロングセラーとなっている一冊です。