文筆家、ものづくりのレーベル「Loule」主宰、そして「心をくすぐるもの」の蒐集家という側面も持つ甲斐みのりさん。その情熱は「お菓子の包み紙」など様々な本にもあらわされていますが、そんな甲斐さんに常々聞いてみたかった「集めるということ」をテーマに、今回当店スタッフがインタビューを試みました。お菓子の包み紙だけではなく、マッチ箱、絵葉書、本にレコード、ものすごい数の物たちが甲斐さんの周りに日々集まり蓄積してゆきますが、それらの物たちはどうしたらいいんだろう、どうすべきなんだろう？というひとつの問い。そんな、ある種日常の壮大な問題に身近な経験をまじえて語る彼女ならではの物たちへの愛。断捨離もミニマリズムもひとまず置いておいて、集める喜びと苦しみをとことんまで味わってみるのもよいものかも。たった12ページのささやかな冊子ですが、本書はつい集めすぎてしまう人たちへのエールと慰めともなっています。愛らしくも混沌とした雰囲気が魅力の表紙は関美穂子さん。

この冊子は、2017年9月に開催の当店生活館ミニギャラリー「お菓子の包み紙 ＆ 地元パン手帖 合体フェア」を記念して制作されました。