詩はもちろんのこと、邸宅やファッション、生活のあらゆる面において、その凛とした魅力にあふれる詩人・茨木のり子。みどり式カレー、ポテトキャセロール、ヤンソンさんの誘惑…こちらは茨木のり子が残した膨大な日記やスクラップブックから、レシピを書き出し、茨木家の食卓を再現した一冊です。レシピのもとになった資料は全てカラーで収録されているうえ、台所の風景や実測図、日記抄録も載っているため、読み物としても重宝されることでしょう。編集を手掛けたうちのひとり、織田桂さんが実際に作った料理もすべて写真がつき、レシピもわかりやすく書かれています。マメにメモされているレシピや日記の肉筆や、遊び心のある料理名から、茨木さんをそこにいるかのような、近さを感じさせる内容となっております。表紙の割烹着姿の写真も素敵です。