地域に根ざした世界中のインディペンデントな「人・もの・こと」に寄り添い、その取り組みを手がかりに文化が持つ可能性を模索するカルチャーマガジン『OUT OF SIGHT』。
第三号目の特集テーマは「地域と芸術祭と、あの前後」。ANTENNAがスタートしたときよりずっと大切なテーマのひとつとして掲げられてたという「ローカリティ」を切り口に、現在あらゆる地域で盛んに行われている「芸術祭」を通しどのような変化を遂げてきたのかに注目。今回は「台湾編」となります。台湾在住15年を超える文筆家・栖来ひかりさんが語る台湾の地域国際芸術祭、開催時期や開催位置までもをまとめたマップは勿論のこと、今を生きる民族（客家）をテーマとした芸術祭「ロマンチック台三線芸術祭」の取材、土着的な地で活躍の場を広げるアーティストらのインタビュー、イラストレーター・永岡裕介さんが綴る、現在の台湾を取り巻く昨今の文化の形成についてのコラムなどを収録。巻末には、台日の出版界で勤める台湾人と日本人による「太台本や tai-tai books」が紹介する台湾の暮らし・芸術にふれるための9冊のコーナーも。文化的風土の根づく台湾という地をアートの目線から見つめ直す、より人情や真摯な眼差しを含む一冊となりました。（韓）