2009年、日本人彫刻家である名和晃平が京都・伏見に位置するサンドイッチ製造工場をリノベーションし、創設したクリエイティブ・プラットフォーム「Sandwich」。広々とした田園風景の中に建つ当建物は、人々がさまざまな可能性を試し、ときには集い対話を重ね、或いは生み出す場であり、外部とのプラクティカルな繋がりを呼ぶ、幾多の事象が重なり合っては絶えず融合を続ける空間として存在します。無数に立ち上がる物質のレイヤー、緻密な肌質、光や温度に左右されるグラデーション、空間に立ち入る思考を含む息づかい、齎す空漠たる緊張感。彫刻家である名和自身が、現代美術、建築、デザイン、パフォーマンス、アートディレクションと、自身が関わる創作領域を横断していくように、この空間も多様多種な人が出入りすることで表情を変えゆく。振付師のダミアン・ジャレのインタビューをはじめ、キュレーターの大坂紘一郎、イサム・ノグチ財団 / 庭園美術館館長を務めるブレット・リットマンによるテキストと共に、名和が「Sandwich」で作り上げてきた媒体 / 表現という枠組みを超えた作品の数々を収載。圧倒的なスケールでありながら限りなく自由な、その一端を追体験できる革新的なスタジオブック。（韓）

「おいしい料理とは、生きる知恵である。」の理念のもと、料理、旅、ライフスタイル、カルチャー、人物など、DEAN & DELUCAが愛することをとことん語りぬく『DEAN & DELUCA Magazine』。編集長は『暮しの手帖』で編集長を9年間務め、ウェブメディア「くらしのきほん」を運営する松浦弥太郎氏。
第八号目となる今回のテーマタイトルは「人が好き。おいしいものが好き」。巻頭を飾るのは、料理家・川津幸子さんが紹介する多種のお肉料理。いつもの牛肉、豚肉、鶏肉を焼いて、煮て、炒めて…ご自宅で試していただきたい18品を収録。川津さんちの定番スープと料理のコツ / 楽しみ方を紹介するおまけコーナー付き。北海道・函館の自由でポップなワイナリー・農楽蔵（のらくら）さんのインタビューや、料理家・山脇りこさんによる思い出のナポリピッツァにまつわるコラム、お馴染み、『THE DEAN&DELUCA COOKBOOK』の創業者であるジョエルとジョルジオと料理家・デヴィッドによる「料理の楽しさ」を追求した4種のレシピの紹介、DEAN & DELUCAのアートディレクションや空間デザインを手掛けるジャック・セグリックさんの自宅紹介などをおさめます。台所に立ち、食材を切る。もっとおいしくなればいいなと願いながら料理をする。好きな人たちや、はじめましての人たちとできたての料理を囲む。料理が運んでくれる幸せがぎゅっと詰まった一冊となりました。（韓）