ある庭に生きる鳥、その雛鳥たち、彼らを取り囲む樹々や花々。そんなありふれたひとつの自然の風景を切り取った素朴なドイツの絵本。流れるような描線、鮮やかな色彩は、東欧絵本とも通じる雰囲気を持ち、優美なやさしさを持つ魅力あふれる作品です。「樹にはどれだけの葉があるんだろう」というタイトルの通り、舞い落ちる葉、咲き乱れる花、梢を鳴らす風…それらの感触が間近に感じられる一冊です。発行年度は不明ですが、おそらく70年代頃のものと思われます。背の下部に少しひしゃげた箇所あり。それ以外は、経年によるくたびれは見られますが、おおむね古書として標準的な状態です。テキストはドイツ語。