「百姓」は今日ではたんに農民を意味する言葉ではない。百姓はあらゆる生活のノウハウのことを意味していて、できるだけたくさんのそれらのノウハウに通暁した生活人を、新しい意味で「百姓」と呼ぼうというのが、今日の流れである。
「創刊によせて」中沢新一
効率や、規模拡大を最優先とする経済の在り方、人間ひとりひとりがそれに順応であるよう求められる社会のシステムに疑問を持ち、新しい生き方を探求する人々の問いと実践の物語を紹介する雑誌『新百姓』。
口にするもの、着るもの、住む家を、自分たちの手でつくることが困難になり、飲み水でさえも、お金を払わなければ得られない当今。益々依存せざるを得ない社会システムの中で、少しだけ視点をずらし、日々を生きるうえで大切にしていたい豊かさについて考えます。
最新号である第三号の特集は『音を楽しむ』。
自然の営みの中で、あたりまえに存在する音の数々。
葉が風に吹かれ擦れあうとき、何かの弾みで枝や木の実が落ち、動植物たちのコミニケーションには合図があり、生活の中で道具を使い、歌が紡がれて、一層豊かになる音の世界。技術の進化と共に発達したあらゆるテクノロジーによる進化と退化。
「音」とはなにか?、「鳴らす」「聴く」という身体のメカニズムから、まつわる神話、踊る下駄、”聴く”行為を使った音の多様な鑑賞、体と心を使って分子の波をキャッチして、”音”の世界へ。わたしたちの身近にある音の現在地について、「新百姓」ならではの視点をお楽しみくださいませ。(原口)
発行人:施依依
編集長:おぼけん
発行:一般社団法人新百姓
サイズ:182mm × 242mm
その他:248P / フルカラー