-生活の部屋で、暮らしている人の趣味や意図してない動きが空間に滲み出ているのが好きだった。自分のなかの無意識や、お客さんとの偶然、人間の、僕には意図してつくれない空間をどうやったらお店でつくれるだろうと考えている。
店では空間の実験をしている。空間はいつも手に負えない。
本文より
京都・左京区/一乗寺にて、オブジェを中心にして、国内外、時代問わず様々な古いものを扱っているお店「itou」。
本書はitou店主によるディスプレイ集であり、その美学・哲学を文章でまとめた作品集のような1冊。
写真はアーティストのqpさんが担当し、雑誌『TRANSIT』の編集長などを務めてきた編集者・加藤直徳さんのセルフパブリッシングレーベル『NEUTRAL COLORS』より刊行されています。自らの手で積み重ね、思考してきた軌跡を感じさせる、大変学びのある一冊です。
ディスプレイや室内空間のしつらいに関心のある方、プロダクトデザインに関心のある方に、大変おすすめ。(原口)
著者:itou
写真:qp
出版:NEUTRAL COLORS
サイズ:147mm × 145mm
その他:410p / ソフトカバー