野菜の葉や根、芯、果物の種…普段何気なく捨ててしまったり、食べている植物の一部をもういちど育ててみる。著者の前作『食べられる庭図鑑』で「もう一度育てられる食材」として紹介されていたものにスポットを当てた一冊が新たに届きました。
わざわざ種や苗を買わなくとも、広い庭がなくとも、普段の料理や食事の延長で気軽に植物を育てることができる。リボベジをはじめるのに必要なもの、知っておきたいことをはじめ、88種の植物が性質ごとにまとめられており、育てやすさや栽培時期、日当たりなどがひと目で分かるようになっているのもうれしい。おすすめの食べ方やレシピ、豊富な実践に基づくコラムも必見です。
根を出し、葉を出し、実をつけ、再び生きようとする植物の姿はたくましく、美しい。植物を育てる楽しみを、より身近で見慣れた食材を通してより豊かに。前作につづき、音楽家として活躍する著者の、植物と暮らしへの愛おしいまなざしに満ちた一冊はフードロスに関心のある方にもおすすめです。
(岡本)