本好きを公言し、作家として芥川賞を受賞した経歴もある芸人界きっての文芸人、ピース又吉直樹さん率いる文学好き芸人が集う文芸部『第一芸人文芸部』。
2023年11月11日の文学フリマ東京37にて~創刊準備号~が刊行されました。古きよき文芸誌を思わせる装幀、あとがきに至るまで、創作の面白く興味深きを表現した三者三様の文芸をお楽しみくださいませ。
※「第」の正式な表記は旧字体となります。
自由律俳句・散文 / 又吉直樹
「銀紙を噛んだ余韻のような夜」、「一見紳士風の変態が来た」、「自分以外はナポリタンを注文している」など10つの自由律俳句と、まつわるエッセイ9篇。
書評 / ピストジャム
世間を賑わせたランキングに入るような国内外の文芸作品を中心としたタイトルを、自身と交差する作中の世界を想起された記憶を絡め記した10篇。
ショートショート / ファビアン
- よく行く公園の地面に、ねじが挿さっていた。「地球のねじ」
- 両親は僕のことを「ピノキオ」と名付けた。 「オキノピ」
- 郵便受けに入っていた厚紙の封筒。その差出人の名前を見て、思わずガッツポーズが出た。 「ハンドメイド・ウェディング」
様々な角度から想像される書き出しに、くすっと笑えたり考えるきっかけになるような5篇のショートショート。
(原口)