真面目 不真面目 生真面目
まじめよりふまじめのほうがまだよい
ふまじめよりきまじめのほうがだんぜんよい
-本文より
京都にある名物書店「ホホホ座」座長・山下賢二さんが本屋創業20年目の節目におくる、詩と散文。
日々店頭に立ち、お客さんの話に耳を傾け相槌をうち、つっこみを入れたり助言をしたり、一見いじわるな皮肉も座長を通すとユーモアに。
疎かにしない付き合いを通し、普段着で通える公園のようなお店作りをする座長。若い頃の自身を振り返った文章にくわえて、本のこと、自作の詩、そこに時折、写真が掲載され、山下さんの視線を多角的に表現したものに。
また、SNSの言葉に傾聴するような傾向に、むしろ対面で人間がとっさに吐いた生身の言葉にこそ真実があるのではないか、書き直しなしの言葉にこそ説得力があるのではないかという、移り行く人々との交流を通し、人間と世の中を山下座長節で綴った1冊。(原口)