-自分が相対化されるほど世界は広がっていくように思える。
-採算度外視でも、利益最優先でもなく。
-無防備な心のうちを読みたいという欲求と、その欲求に応えるのは消費されそうな感じがするから避けたいし、そんな単純ではないと思う。
<本文より一部抜粋>
著者はライターであり編集者の小沼理さん。
書き換わる、消えてしまうことが可能なメディアに対抗する術として、自身のひとつの手段としての”日記”について書きまとめた1冊。
巻末には飯田エリカさん、僕のマリさん、星野文月との対談も掲載。
また本書は編集者/金井タオルさんが発行する雑誌『つくづく』での連載をまとめたもの。
生活も価値観も語彙やリズムも異なる誰かの手記・痕跡、それらが残り続ける世界は、ますます混迷極まる世界線のなかで、日記の中に存在する主人の存在とともに密やかながら磁場を持つ存在となりうることなのでしょう。(原口)