翻訳家・柴田元幸さんが訳し、各作家のマスターピースとなる粋なる短編を集めたアンソロジー、柴田元幸翻訳叢書。
前作「古典篇」の流れに次ぐ作品群は、名作の誉高くも現在では入手の難しくなった作品を含む1919年〜1947年の作品を収録。
二十世紀前半は変化の波荒々しい時代。激変の時代の後世に残る時代の空気感じる作品は、アメリカ文学の代表格・ウィリアム・フォークナーの「納屋を焼く」、 F・スコット・フィッツジェラルド「失われた十年」、など文芸・文化史の角度からも大切にしたい印象的な短編12作品。柴田さん曰く準古典篇は収録したい作品があまりに多く!「戦後篇」と続く予定だそう。
【収録作品一覧】
シャーウッド・アンダーソン「グロテスクなものたちの書」/アーネスト・ヘミングウェイ「インディアン村」/ゾラ・ニール・ハーストン「ハーレムの書」/イーディス・ウォートン「ローマ熱」/ウィリアム・サローヤン「心が高地にある男」/デルモア・シュウォーツ「夢の中で責任が始まる」/コーネル・ウールリッチ「三時」/ウィリアム・フォークナー「納屋を焼く」/ F・スコット・フィッツジェラルド「失われた十年」/ラルフ・エリスン「広場でのパーティ」/ユードラ・ウェルティ「何度も歩いた道」/ネルソン・オルグレン「分署長は悪い夢を見る」
(原口)