地域に根ざした世界中のインディペンデントな「人・もの・こと」に寄り添い、その取り組みを手がかりに文化が持つ可能性を模索するカルチャーマガジン『OUT OF SIGHT』。
第二号目となる今号の特集テーマは「アジア × 映画」。「映画」という媒体をひとつの切り口に、アジア各国(東・東南アジア)の生活様式や価値観を様々な角度から注視。各国の背景にある歴史と、その中で重要なターニングポイントとなる映画を紹介していきます。専門家、映画翻訳家のコラムやインタビューのほか、国際映画祭の生み出す映画の身近さについてのテキスト、土地と映画の関連性、映画を通し描かれる男性性とその変遷、ミニシアターのスタッフやキュレーターがおしえる「本当に面白かったアジアの映画11選」などなど。「映画にフォーカスした雑誌」もとい、「映画をテーマにした、アジアの見取り図」とも捉えられる、盛りだくさんな仕上がり。
編集長・堤大樹さんが台北に居を移し体験した、アジアという土地の持つ生々しい猥雑さと湿度。それらを介し見えてきた各国に根付く文化と言葉の壁を越える包容力にも深く焦点をあてた一冊です。(韓)