きゅーちゃんの靴屋は外観はレトロだが、探せば意外とハイカラな靴が見つかったんだと母は言う。「あんたにはこれがええと思うぞ」と、おじいさんが差し出す靴はいつも私の趣味にぴったりだった。(ー高橋久美子「土踏まず」より)
シューズブランド〈NAOT〉の出版部門である「ループ舎」より企画・発行された『靴のおはなし』第二弾。各界の著名人に寄稿を依頼し、 靴にまつわる創作やエッセイ、詩を綴ってもらった本。
子供の頃の鮮烈な記憶、背筋を伸ばすための「履き物」、登山靴との付き合い方ー。切り口も6名それぞれの個性が光ります。
すべての人にそれぞれの靴の物語があるのでしょう。読んだ後はきっと、自分のお気に入りの靴を思い浮かべて、出かけたくなります。(鈴木)
「この世でいちばんドジな馬」いしいしんじ
「靴にまつわる話。ヒマラヤ遠征に持参する5つの靴について。」石川直樹
「靴音」岩瀬成子
「噺家の履物」柱南天
「土踏まず」高橋久美子
「平穏と無事」西尾勝彦