北海道を代表する工芸品、木彫りの熊。そのイメージに定着するまでのルーツを探り、個性的な作品の数々を紹介した冊子『熊彫』が新たに新装版として生まれ変わりました。木彫り熊の有名な生産地として知られる北海道・八雲。早くは1930年代から「八雲の熊彫」としてブランディングに成功した当地で、その草創期に尽力した人物、徳川義親を中心に木彫りの熊の奥ゆかしさを追求する一冊です。なんとも読む者を限定しそうな肩書きをもった本ですが、ひとたびページを開けば誰もがその魅力に気づくはず。私たちの抱くイメージ通りの鮭を咥えた雄々しい姿ばかりではなく、逆立ちする熊、荒く削られたとぼけた表情の熊、テディベアのようにちょこんと佇む熊、作り手によってその姿を大きく変えます。別冊「八雲木彫り熊の作り方 復刻版」 を付したスリーブケース入り。