山のふもとにひとりで暮らす絵かきのイロさんのもとへ、封筒をくわえたきいろいカラスが訪ねます。イロさんの両手の中で開かれるちいさな手紙。顔も知らない、海辺の町にくらすモモさんというひとからのお便りでした。海や空のあお、木々のみどり、夏の砂浜のしろ、秋の森のもえるようなあか…ふたりの交流からは、美しい色彩が一面に溢れます。美術家、イラストレーターの椎木彩子さんが紡ぐ現代民話。サイン入りでのお届けです。
カラスたちは
カラス山のてっぺんで 太陽の光をたくさん浴びて
きいろいカラスになりました。(見返しより)