イラストレーターのナイジェル・ピーク（Nigel Peake）が2014年から2018年に過ごした「ある日」の断片を、マスキングテープなどを用いたコラージュと日記のようなテキストで表現したアートブック。パリ、マルセイユ、ミラノ、ニューヨーク、ロンドン、ニース、ボローニャ、そして自宅。様々な場所で目にした光景と聞こえてきた音を、抽象的であるがゆえに想像力をかきたてる形、重なりと濃淡が陰影を作り出す色、ゆったりと単語を配したレイアウトの手書き文字、言葉遊びのような詩的なテキストで紙の上に定着させた日々の記録。コンセプチャルではないからこそ、アーティストの作家性が色濃く感じられる一冊に仕上がっています。2021年作。