「ぼくは、アリになってしまった。」
ひとりの数学者が一匹のアリの目線から「数」について考える絵本。「1、2、3、4…」人間は指折り木の実を数えることができるが、動物は数をどう捉えているだろうか。アリは、クラゲは?人はどうして「数学」を学ぶのか。
独立研究者の森田真生さんが文を担当し、マリメッコ、SOU・SOUデザイナーの脇阪克二さんが絵をつけた一冊。当店でもトークライブ「数学ブックトーク」でおなじみの森田さんは、デビュー作『数学する身体』(新潮社)で小林秀雄賞を受賞した注目の書き手です。
福音館書店「たくさんのふしぎ」シリーズから2017年9月号として刊行され、あまりの反響に、異例のスピードでハードカバーの絵本として再販されました。同シリーズ中でも屈指の文章量とページ数で、世界と向き合うために不可欠な「数」という存在を考えます。哲学的な内容を難しく思われるかもしれませんが、ぜひじっくりと大人も子どもと一緒になって読んでいただきたい一冊です。書籍版帯文、安野光雅。