東京駅から大阪までを結ぶ、東海道新幹線全17駅。日本で最初の新幹線の路線であるそれらの駅には、どれもに特有の成り立ちと発展の歴史、そして見どころがあります。それらを甲斐みのりさんが自身の目線で丁寧に紹介する本書は、東海道新幹線沿線を新しい視点で旅するいままでになかったユニークな旅本。東京、名古屋、京都など「のぞみ」が停車する駅もいいけれど、小田原、新富士、三河安城など「ひかり」や「こだま」でしか行けない駅の味わいはまた違った面白さが。味、店、人…。今まで知らなかった、それぞれの街々にある自慢の風景をそっと教えてくれる実用書としても眺めても楽しい一冊。乗ってから目的地までまっすぐ行くのが通常の新幹線の使い方かと思いますが、この本には、一度途中で降りてみようかなと思わせてくれる、そんな魅力が詰まっています。
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