「漂ってほしい/着地しない感情に名まえをつけなくていい/五月は五月の虹が架かる/そのときわたしは/何度も洗い柔らかくなった布で/あなたを包むだろう」(「五月の虹」より)
2019年10月に当店ギャラリー「アンフェール」で開催された、作家「トナカイ」さんによる写真と詩の展示「五月の虹」。本作は各地を巡回したこの同名展覧会を記念して制作された私家版の作品集。路傍の花、旅先の風景、愛する人。被写体や風景、場面により異なる技法を用いながら世界を捉える写真、見えるものと見えないものを日常にまなざすような思索的な詩。ことばとイメージは、並置されることでそれぞれの印象を少しく変容しつつ重なりあいます。今後ますます飛躍していくであろう作家の記念すべき一作。
・作家サイン入り
・特製カバー付き(カバー写真:トナカイ)