“この本の中で「川」とか「山」という言葉があると、ホントにそれがあるように思う。描写はなく、その言葉が書いてあるだけなんだけど、あ、海だ。あ、川だ と思ってる。そういうことを意識しながら読むのははじめてかもしれない。” 保坂和志
詩人、美術家、映像人類学者、ふくだぺろによる、小説とも詩ともつかない不思議な一冊。自由に伸び縮みするページの余白。大きくなったりちいさくなったりするフォント。頭の中をそのまま描いたような絵。小説のようだと理解した気でいると、次のページではまたわからなくなる。一体なにを読んでいるのかと右往左往しながら読み進めると、理解しなくても良いということがわかる。文章に完全に身を委ねる読書体験はなかなかできるものではありません。ただ読書を楽しみたい人に。「10才でも読めるように仕上がっています。」500部限定、私家版。
609 ふくだぺろ
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