「貧乏でもいいから安心したい、と私は考える。けれどもその安心というのは漠然としている。どうやったら得られるのだろう」…お金がない状態にはなれっこ、でもそれでも安心して暮らすにはどうしたらいいんだろう、と自問自答した末に、人生の先輩三人に話を聞きに行った著者。京都の印刷所業者・福本俊夫さん、画家の秋野亥左牟・和子夫妻、学者であり社会運動家の中尾ハジメさん。それぞれの語る人生とお金の話は濃密にかつ軽やかに混ざり合い、「こんな生き方もあるんだ」と読者に多様な指針を示してくれます。シンプルライフ、ロハス、丁寧な暮らし、など物質社会に抗して様々な言葉が飛び交う昨今、そうした流れとは一線を画す本書は、暮らしとお金にまつわる新たな案内人となるでしょう。水や土地など本来誰のものでもないものが商取引されてゆく社会、そんな世の中に純粋に疑問を持った著者の素直さといい意味での頑固さがこのユニークな一冊を生み出しました。
商品情報 |
著者 | 瀧口夕美 |
発行 | 編集グループSURE |
サイズ | 130mm × 190mm |
ページ数 | 128P |
その他 | ソフトカバー |