文学や写真、美術、映画などさまざまな表現ジャンルを横断しながら、日常の地平で建築を捉える個人雑誌『建築と日常』。本誌初となる大判、オールカラーの写真集が号外として刊行されました。2009年の創刊以来、作り手の長島明夫さんが撮影してきた建築や風景の写真26点とそれぞれへの解説からなる一冊です。収められたのは、青木淳、atelier nishikata、現代計画研究所、香山壽夫、坂本一成、篠原一男、妹島和世、象設計集団、丹下健三、長谷川豪、藤本壮介、前川國男、村野藤吾らの建築写真。「日常」という言葉の通り、建築と周囲の関係性、撮影時の偶然性が捉えられた一葉一葉。付された解説文によってそれぞれの対象や眼差しのコンテクストがより深く理解できるのはもちろんのこと、独立した写真としてもそれぞれに思考を促す美しいコンポジションが魅力的な写真集です。
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