翻訳者であり、早くから日本にフランスの文化を紹介してきた著者による、愛する巴里とそのアンティーク愛に満ちた一冊。家具やアクセサリーはもちろん、食器にハンカチ、ボタンに子供服などの日用品にいたるまで、その独自の審美眼にかなった物たちの気品ある姿は、「婦人画報」や「ミセス」などでの発表当時多くの女性の心をときめかせたに違いなく、今もなお消えぬ輝きを宿しています。パリではなく巴里。特別な街の特別な品々は、いつの時代も愛されるべき運命にあるようです。著者ならではのエピソードが豊富なエッセイも読み応えのある、ヨーロッパ文化香る名著。
こちらは古書となります。経年によるカバーのくたびれ等は見られますが、本文は特に目立ったダメージはありません。